オゾン

オゾンとは、3つの酸素原子からなる酸素の同素体であることが知られています。

化学式は「O3(オースリー)」であり、折れ線型の構造を持ちます。

オゾンの層、つまり「オゾン層」によって地球上の生命が有害な紫外線から守られているわけですが、物質としての有害性からあることから、一般の方々の間では少々誤解をされているようです。

オゾン層の破壊について

地球は成層圏に存在するオゾン層により取り巻かれている。また、最近ではオゾン層の破壊が進行しているため、オゾン層破壊の原因となる物質についてここで触れておく。

オゾン層破壊の原因となる主要な物質は、地球上で人工的に生成されるフロン類である。フロン類は、産業革命前には地球上に存在しなかった物質である。

フロン類とは、ハロゲン化炭化水素の総称である。

ハロゲン化炭化水素とは、炭化水素にフッ素、塩素が付加したものをいう。環境大気中におけるフロン類は、次に示すとおりである。

①クロロフルオロカーボン
②ハイドロクロロフルオロカーボン
③ハイドロフルオロカーボン

なお、フロン類以外にも次の物質がオゾン層の破壊に影響を与えている。

①四塩化炭素
②メチルクロロホルム
③臭化メチル

原因物質の用途

フロン類の用途は次のとおりである。

①冷媒
冷蔵庫、冷凍庫、エアコンなどに使用する。

②ポリウレタンの発泡剤
建物の壁、冷蔵庫の断熱材等を製造するときに使用する。

③エアゾールの噴射剤
ヘアスプレーなどに使用する。

④電子部品・工学部品・精密機器部品の洗浄剤
カメラ、パソコンを製造する過程で使用する。

⑤ドライクリーニング

フロン類は、化学的及び熱的にきわめて安定した物質である。フロン類の寿命は一般的にとても長い。特定フロン及び代替えフロンの寿命は次のとおりである。

特定フロンの寿命

特定フロンの大気中における寿命はきわめて長く、数十年〜150年程度といわれている。

特定フロンは、対流圏ではほとんど分解することはなく、成層圏に到達する。すなわち、地上で放出される特定フロンは対流圏を通過し、成層圏まで到達する。

代替えフロンの寿命

代替えフロンの寿命は短く、数年〜約20年といわれている。代替えフロンは対流圏で分解されやすい。

フロン類の濃度

特定フロンの濃度の例を表に示す。

特定フロン 1991年 1996年
CFC-11 0.45 0.34
CFC-12 0.87 0.62
CFC-113 0.53 0.16

1996年から先進諸国では、CFCは全廃されている。しかし、CFCの回収・保管は進んでいない。CFCの放出も発生している。そのために、現在もCFCは大気中に残存している。

無条件にオゾンは危険だと誤解されている

水や塩、あるいは薬品を摂る際、用法や用量を無視できません。水は100%安全だと思い込んでいる方もいるようですが、たとえば夏場の暑い時期に多量の汗をかいたとき、一気に多量の水を飲むことで過剰の水分摂取によって生じる中毒症状を発症し、具体的には低ナトリウム血症や痙攣を生じ、重症では死亡に至る「水中毒(みずちゅうどく)」というものがあることをご存知でしょうか。

安全性がきわめて高いとされる水でさえも、このような危険性があることから、用法や用量を無視して安全なものはこの世の中にはないのかもしれません。

また、

「ガスは危険である」
「オゾンは危険である」

この2つが指す「危険」は別の意味を指しているようにも感じます。

ガスについては、家庭のガスコンロなど、多くの方が日々の生活の中でこれに触れていることから、その経験則から何が安全でどうしたら危険になるのかを理解しています。そのうえで、「(ガスを)どうしたら危険になるのか」という部分についての「危険」が語られます。

しかし、これがオゾンとなると、その安全性や危険性、あるいは特性を何も知らないまま「なんとなく危険なイメージ」「オゾンは危険」という類の話しが人から人への伝言ゲームも手伝って、その情報が一部の人たちの間で定着します。

オゾンは無条件に危険な物質ではありません。

濃度を無視した際に、初めて危険性が生じますが、それはほとんどの他の物質にも同じことがいえます。

オゾンを利用したオゾン消臭・除菌には、強力な除菌効果があります。

濃度管理をしっかり行えば、残留性がない分、他の殺菌剤や除菌剤より安全性が高いことでも知られています。また、この安全性の高さを裏付けるのはオゾンが食品添加物として認可されていることがあげられるでしょう。

これらのオゾンのメリットをよく知り、オゾンの安全性と危険性、あるいはその特性を1人でも多くの方に理解していただければ当研究会も大変嬉しく思います。

悪臭成分の定義

悪臭防止法制定当初は、悪臭成分としてアンモニア、メチルメルカプタンなどの5物質が制定されたのみでしたが、その後順次追加され、1993年までに22物質が特定悪臭物質に指定されています。

また、何かニオイがあると感じる最小濃度を「検知閾値」といいますが、成分の検知閾値を表に示します。

特定悪臭物質の検知閾値

物質名 ニオイ 検知閾値(ppm )
アンモニア し尿のようなニオイ 1.5
メチルメルカプタン 腐った玉ねぎのようなニオイ 0.00007
硫化水素 腐った卵のようなニオイ 0.00041
硫化メチル 腐ったキャベツのようなニオイ 0.003
二硫化メチル 腐ったキャベツのようなニオイ 0.0022
トリメチルアミン 腐った魚のようなニオイ 0.000032
アセトアルデヒド 刺激的な青臭いニオイ 0.0015
プロピオンアルデヒド 刺激的な甘酸っぱい焦げたニオイ 0.001
ノルマルブチルアルデヒド 刺激的な甘酸っぱい焦げたニオイ 0.000067
イソブチルアルデヒド 刺激的な甘酸っぱい焦げたニオイ 0.00035
ノルマルバレルアセトアルデヒド むせるような甘酸っぱい焦げたニオイ 0.00041
イソバレルアルデヒド むせるような甘酸っぱい焦げたニオイ 0.0001
イソブタノール 刺激的な発酵したニオイ 0.011
酢酸エチル 刺激的なシンナーのようなニオイ 0.87
メチルイソブチルケトン 刺激的なシンナーのようなニオイ 0.17
トルエン ガソリンのようなニオイ 0.33
スチレン 都市ガスのようなニオイ 0.035
o-キシレン ガソリンのようなニオイ 0.38
m-キシレン ガソリンのようなニオイ 0.041
p-キシレン ガソリンのようなニオイ 0.058
プロピオン酸 刺激的な酸っぱいニオイ 0.0057
ノルマル酪酸 汗臭いニオイ 0.00019
ノルマル吉草酸 むれた靴下のようなニオイ 0.000037
イソ吉草酸 むれた靴下のようなニオイ 0.000078